はじめに

当社では、特定技能を中心とした外国人材の紹介や生活・就業支援を行っていますが、現場作業で外国人材を雇用している会社の今の一番の関心事は、技能実習および特定技能制度が今後どのような方向に進んでいくのかということですね。

私は、技能実習生や特定技能外国人を多数雇用している会社をよく訪問します。制度変更後、技能実習生の転職制限期間が原則1年になりそうなこともあり、外国人材の雇用を技能実習から特定技能に切り替えることを検討している会社もあるようです。

また、外国人材の国籍もベトナムがかなりの部分を占めていますが、他国に変更している会社も多く見受けられます。

特定技能外国人の国籍は?

実際、令和3年6月末の特定技能外国人は、29,144人のうち、ベトナム人が18,191人(62.4%)、続いてフィリピン2,621人(9.0%)、中国人2,499人(8.6%)、インドネシア人2,338人(8.0%)でした。

2年後の令和5年6月末には、特定技能外国人の人数自体も173,089人に急増しましたが、内訳はベトナム人が97,485人(56.3%)、続いてインドネシア人が25,337人(14.6%)と、インドネシア人が存在感を高める結果になっています。
(参照:令和5年6月末の特定技能制度運用状況 )

私が訪問させていただいているベトナム人を多く雇用してきた会社でも、応募者が集まらなくなったなどの理由で、他国に切り替えを考えている会社があります。候補となる国は、ミャンマー、インドネシア、ネパールなどです。

ベトナム人も職種によっては、まだまだ多くの人が日本で働くことを希望していますが、別の国の人を検討するのであれば、インドネシア人をお勧めしたいと思います。

インドネシアってどんな国?

インドネシアの人口は約2.7億人、インド・中国・アメリカに続く世界第4位です。

平均年齢も29歳と日本より20歳も若く、活気にあふれた国です。が、これといった産業がなく、高校・大学を卒業しても満足する仕事に就けないという現実があり、日本で働こうと考える人が増えているそうです。

受け入れ側の会社からすると、インドネシアはイスラム教の国であるため(国民の85%がイスラム教徒)、日本人との習慣の違いに不安を感じることも多いようです。
私は、多くのインドネシア人と接することがありますが、宗教の違いによる「つきあいにくさ」などを感じたことは一切ありません。

イスラム教徒の習慣・戒律について、いくつか紹介します。

  • 1日5回、10分程度礼拝します。礼拝の時刻は、日の出や日の入りの時刻により定められますが、業務の都合で礼拝時間を変更・簡素化することも可能です。
    会社は礼拝する静かな場所を確保さえすれば、休憩時間内に礼拝を済ませてくれます。

  • イスラム教徒の女性はヒジャブと呼ばれる被り物を常に身に着けています。外食業などで制服が厳格に決められている会社では、ヒジャブがお店のイメージに合わないなどと言われることもありますが、多様性やグローバル化の必要性が叫ばれる中、許容することも必要かと思います。

  • 豚肉やアルコールを飲食しません。アルコールを飲まないのは、酔っぱらってけんかになったり、、、というリスクもないので、かえって安心できるのではないでしょうか。

イスラム教徒であっても信仰の程度は人それぞれで、日本ではヒジャブをつけない女性や豚肉やアルコールを飲むという人もいらっしゃいます。

また、日本で働く人はある程度、自己の活動と会社のルールに折り合いをつけることが必要と理解した上で、来日していますので、業務に支障がでるようなことはほとんどありません。

何よりインドネシアは親日の国ですので、日本を好きと言っていただける人に来てもらえるのが一番です。 

おわりに

当社では、特定技能(主に飲食料品製造業・農業・介護など)で働くインドネシア人材の紹介から生活・就業支援を行っています。
インドネシア人社員が常駐しており、登録支援機関として雇用するインドネシア人の支援や通訳をしっかり行いますので、安心してお任せください。

日本と文化的に異なるため雇用が難しいのでは?など不安を感じている企業様がいらっしゃいましたら、いつでもご相談いただければと思います。