特定技能2号移行対象分野の拡大

6月に特定技能に関する大きなニュースがありましたが、ご存じでしょうか?

特定技能2号の対象分野が追加されることが6月9日に閣議決定されました。

これまでは、特定技能1号対象分野は、介護、ビルクリーニング、素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業、建設、造船・舶用工業、自動車整備、航空、宿泊、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業の12分野で、そのうち、2号特定技能に移行できるのは、建設・造船・舶用工業のみでした。

今回の決定により、介護を除く9分野が追加され、特定技能1号の12の分野のうち、介護分野以外の全ての分野において、特定技能2号の受入れが可能となります。2号への移行により家族の帯同が認められ、在留期間の制限なく就業できる可能性が広がりました。

2023年秋頃「特定技能2号」の試験が開始され、2024年4月から在留資格「特定技能2号」への変更許可が認められるようです。

これまで、特定技能では、せっかく仕事を覚えても5年間で帰国してしまい、企業にとっては重要な人材の流出に、特定技能外国人本人にとってはキャリアアップの機会喪失につながっていました。今回の変更が企業・特定技能外国人の双方にとって望ましいものになってほしいと思います。

特定技能制度で活躍している外国人のご紹介

登録支援機関である当社が生活・就業を支援している特定技能外国人にも、特定技能2号に移行できることを心待ちにしていた方がいますので、ご紹介します。

香川県高松市にあるラーメン店「麵屋がんてつ」で就業しているベトナム人、NGUYEN HUU TUNG(グエン ヒュー トゥン)さんです。


店舗画像出典:サンキューコム株式会社

TUNGさんは、2018年に留学生として来日し、九州で日本語を勉強していました。元々料理を作ることがとても好きだったので、特定技能制度創設後、すぐに特定技能試験「外食業」を受検し、みごと1回で合格。たまたまSNSで「麵屋がんてつ」の求人をみつけ、応募しました。

「麵屋がんてつ」も留学生のアルバイト雇用はあったものの、本格的な外国人雇用は初めてでした。入社した当初は、九州から四国・香川県にやってきたので、日本語も十分ではない上に方言もわからず、戸惑いましたが、次第に仕事にも慣れ、今では主にキッチンで店舗の主力メンバーとして活躍しています。

TUNGさんが仕事で楽しいと感じることは、お客様がおいしそうにラーメンを食べている姿を見ること。たいへんなことは、日本人の新入社員やアルバイトに仕事を日本語で教えることだそうです。

日常生活では、日本語の会話に困らないTUNGさんですが、病院に行ったときの医師との会話は理解できないことが多いため、当社のベトナム人社員が同行することもあります。生活・就業サポートがあるので、安心して仕事に取り組め、日本での生活を楽しんでいます。

「麵屋がんてつ」を運営するサンキューコム株式会社の石川豊社長も「TUNGさんは常に真面目に仕事に取り組んでいる。TUNGさんがいるだけでお店が和む。みんなの癒しになる存在!」と入社3年で店舗になくてはならない存在になっていると感じています。

また、石川社長は、今後の外国人活用について、「国籍は関係ない。重要なのは人柄。今後も積極的に採用していきたい」と非常に意欲的です。

TUNGさんは働き始めてから時間が経つにつれ、長くこの店舗で働きたいという気持ちが強くなり、特定技能1号の5年間が満了した後も何とか継続できないかと考えるようになりました。当社にも何度も相談がありましたが、「現行制度ではどうしようもない」と答えるしかなく、やる気のある人が辞めざるを得ないことに歯がゆさを感じていました。

そうしていたところ、ようやく今回の決定です。

TUNGさんは、非常に喜んでいます。特定技能2号になるためにどんな試験をクリアしないといけないのか、まだ明確ではありませんが、試験の概要がわかれば、合格に向けてすぐに動き出そうと考えているそうです。

TUNGさんの将来の夢は、自分のラーメン店を持つことです。

「麵屋がんてつ」でラーメン店のノウハウを学び、ぜひ独立してほしいと当社も応援しています。

まとめ

当社では、夢に向かって頑張る外国人を応援しています。

外国人と雇用する企業が継続してWin-Winの関係を作れるよう生活・就業をサポートします。

当社は、ベトナム人材に加え、2023年6月、インドネシアの団体とパートナーシップ協定を締結し、インドネシア人材の就業支援事業を開始しました。

ビルクリーニング・農業・介護・飲食料品製造業・外食業などで就業を希望するベトナム人・インドネシア人のご紹介~生活・就業支援が可能です。

ご興味がある方は、こちらまでお問い合わせください。