こんにちは。中国・四国UIターンセンター渋谷オフィスの瀧 周太郎です。

「移住先ってパラダイス!…ではありません」っていきなりのネガティブキーワードで驚かれるかもしれませんが、普段相談に来られる方にお伝えしていることは、実はこんな内容です。

移住検討先の「悪いところ」の情報も収集しよう

「地方移住」とインターネットで検索すると、良い話がいっぱい出てきますね。もちろん良いところもたくさんあると思います。

UIターンセンターではオンライン移住セミナーを企画・運営しています。

先日も、とあるエリアの移住セミナーを開催したのですが、ゲスト(実際に対象エリアにお住まい)の方から「実は住まいは不足がちです…」なんて話が出ました。現実的でいいなぁと思いながら聞いていました。

最近は、参加者から、
「良いことばかりではなくて、悪いことや注意することなども話してほしい!」
というご要望をいただくことも多くなりました。

移住を本気で考えるなら、良くないところからも目をそらしてはいけませんね。

今回は移住やUターンを検討するにあたって、どのようなことを注意しておいたほうがいいのかを私なりに考えてみたのでお伝えさせていただきます。

人付き合いの時間は増える?減る?

地方に行くと都市圏と比べると人口が少ないので、人との関わりが減るんじゃないかと思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

どこの地方もそうだと思いますが、県庁所在地のある地域に住むのであれば、概ね都市圏と同じぐらいの近所づきあいになっていきます。

自分から関わっていくことはできますが、つかず離れずぐらいの距離感が保てる可能性が高いです。

より人の少ない地域にいくと、逆に近所付き合いの回数は増えていくことが多いです。

人が少ない地域で生活するためには、近隣の方との協力が不可欠ですので、都市圏にいた時よりも地域のイベント(お祭り)などで自分たちの時間が減った…なんてこともよくある話です。

このあたりのこともしっかりと考慮してどのような場所に住むかを考える必要があります。

車は必須?なくてもいい?

地方=車は必須 と思われる方も多いのではないでしょうか。

たしかにあったほうがいいのは間違いないと思います。

実際に地方移住やUターンを機に車を手放した方から、家を探すのにも時間がかかり、だいぶ苦労したと聞いています。

しかし、車のない地方生活を希望される方もいらっしゃいます。

車を持たないのであれば、路線バスや路面電車などがある地域を選ぶのも一つの選択肢です。郊外エリアを考えている場合は特に、一度は現地に行って公共交通機関を確認した方が良いでしょう。

インターネットの情報や聞いた話だけではなく、そこで自分が考えているような生活が、車なしでも可能なのか自分の足で確認してみましょう。

地方の方が生活費の支出は少ない?

移住やUターンをするには、少なくとも引越費用や賃貸の初期費用などある程度の蓄えが必要です。

以前のコラムでも書きましたが、地方=なんでも安い というわけではありません。「旅行に行ってみると良いところだったので」ということだけではなく、実際に普段スーパーなどで買っているものが、移住・Uターン先で買えるのか?また、どのくらいで売っているのかなど確認しておく必要があります。都市部のほうが安いモノもたくさんありますし、運搬に費用がかかる地域などは全体的にモノが高い場合もあります。

さらに、「物を買う」という点では、インターネット通販なども利用できますね。地域によって送料が違う場合もありますので、その辺りも含めて事前に確認しておき、上手に活用しましょう。

また家賃は県庁所在地が高いイメージがあるかもしれませんが、家賃相場は地域性だけではなく、物件数も影響するものなので、自然の多い地域などでは逆に高くなる場合もあります。

例えば愛媛県では県庁所在地である松山市の平均家賃相場が、県内では一番安いと言われています。

これは物件数が多いことが要因だと思います。

きっかけは「旅行で行って」とか「インターネットで調べて」で良いと思いますが、生活するという観点での情報収集は大切です。不動産の店舗で聞いてみたり、スーパーを覗いてみたり、旅行では行かないような住宅地やベットタウンの地域に公共交通機関などを使って行ってみてはいかがでしょうか。

仕事はある?採用選考のハードルはどのくらい?

地方移住やUターンを考えていく時に必ず出てくるのが「仕事があるのか?」という問題です。

当然、都市部と比べると企業の数が少ないので、求人も減ってきます。

その地域にある業種や職種、給与相場などをしっかりと確認しておく必要がありますので、今の仕事をしながら情報を集めることがことが大切です。

「地方だから仕事が楽!」ということはありませんし、採用の選考ハードルも決して低いわけではありません。これまでの経験をどう生かすかとか、その地域にニーズが多い業種や職種の求人に、どのように自己PRができるのかなどを考えていく必要があります。

私たちは「移住」や「Uターン」していただくことを目的とするのではなく、そこに「定住」していただきたいからこそ、プラスの情報だけではなく気を付けなくてはいけない情報も必ずお伝えするようにしています。

みなさまが考えている地方移住・Uターンの生活に少しでも近づける選択ができるよう、サポートできればと思っていますのでご興味のある方はぜひ個別相談にご参加ください。