最近、教育研修の場で“チャットGPT”という言葉を耳にする機会が増えました。

私自身も利用する機会があり、本当に利便性が高いと思う反面、今後、教育研修においても様々な影響があるだろうと感じる今日この頃です。

改めて“チャットGPT”と教育研修の関連性やメリットと効果について考えてみました。

“チャットGPT”とは

“チャットGPT”の定義について確認しました。

「チャットGPTは、人工知能技術を応用した対話型の言語モデルです。自然言語処理と機械学習の手法を組み合わせ、ユーザーとの対話を通じて質問に回答したり、会話を進めたりする能力を持ちます。様々なトピックに関する知識を獲得し、ユーザーのニーズに合わせた情報やサポートを提供します。柔軟で洞察力のある応答を生成し、人間のような会話体験を提供することが特徴です。」
※ChatGPT を使って出力 (Written by ChatGPT)

では、学習に“チャットGPT”を利用するとどのような効果があるのでしょうか。実際に“チャットGPT”で調べた内容をもとに、下記3点にまとめてみました。

学習に“チャットGPT”を利用する

1)パーソナライズされた学習体験

“チャットGPT”は、個別にカスタマイズされた学習体験の提供が可能です。

疑問や質問を直接チャットGPTに投げかければ、迅速かつ正確な回答を返します。また、質問者の理解度を把握して、適切なフィードバックをします。必要な場合は、追加の学習材料や活動を提案し、個別のニーズに合わせた学習プランを作成することもできます。さらに、質問者の学習履歴や傾向を記録し、それを元に個別にカスタマイズされた学習コンテンツを提供することも可能です。

学習者は、自身の興味やニーズに合わせたコンテンツにアクセスし、関心のあるトピックに集中することで、学習のモチベーションや効果を高めることができます。

これは間違いなく一番のメリットではないでしょうか。

興味関心があることについて、質問すれば次々と回答や提案が得られるということは、学ぶことの喜びだけではなく、その後の学習意欲に直結すると思います。ただし、他者から得られる“気付き”や自己の内省等、集合研修ならではの良さは見えないような気がします。

2)24時間対応の学習サポート

人による教育研修では、学習者は時間や場所の制約により、疑問や質問に対するサポートを受けることが難しい場合があります。しかし、“チャットGPT”を利用すれば、いつでもどこでも学習サポートを受けることが可能です。

学習者は、教師やトレーナーの制約を気にすることなく、自身のペースで学習し、自己評価や進捗の確認を進めることができます。また、必要に応じて追加のサポートも受けられます。

自由に学ぶという観点から見ると、24時間いつでもどこでも支援が受けられることは、理想の姿かもしれません。ただ、様々な制約の中から時間を捻出し学ぶことにもメリットがあるのではないでしょうか?

努力して時間を設けたからこそしっかり学ぼうと思ったり、同じ境遇・同じ状況の中で受講するからこそ切磋琢磨し、自己研鑽に繋がることもあるのではないか?と考えることがあります。

3)豊富な情報・知識の提供

“チャットGPT”は広範な情報を提供できるため、学習者は特定のトピックについてより深い理解を得ることが可能です。質問に対する回答が素早く正確に返ってくるだけでなく、関連する情報及び補足的な情報も得ることができるのです。

また、“チャットGPT”は最新の情報にアクセスする能力も有しており、最新の研究成果や動向を知りたい場合にも対応することが可能です。

“チャットGPT”から得られる多様な情報や知識は、学習者の視野を広げ、学習の質と効果を向上させる上で役立ちます。

多くの情報や知識があってもそのままではデータベースに過ぎません。「百聞は一見に如かず」ではないですが、知識から知恵に昇華させるようなきっかけをどう生み出すかが重要だと思います。

モノの価値からコトの価値へ

“チャットGPT”の利便性やメリットを知れば知るほど、我々が提供する教育研修サービスの重要性を感じるようになりました。

概念や正しい答えは、数秒もすれば見付けられる時代となったからこそ、自らが何を想い、どうやって実践するか?他者はどう考え、何を感じるか?という、知識・概念=“モノ自体の価値”ではなく、モノがもたらすベネフィット、つまり“コトの価値”として提供することが重要なのだと考えています。