こんにちは。キャリアコンサルタントの寺岡 智明です。

今年もはや年末を迎え、皆さま忙しくされていることと思います。私は最近還暦を迎え、年齢を重ねるごとに時の流れの速さが益々増してくることを実感している今日このごろです。

ただ、時が経つのを早く感じるということは、それなりに充実した時間を過ごしているということだと考えるようにしています。子供のころは早く大人になりたい、大人になれば勉強しなくてもいいのにと思っていましたが、実は社会に出てからの方がよっぽど勉強しなくてはならない、それも受動的な学習ではなく自ら学ぶことが必要だということを痛感してきました。齢60を過ぎても、日々勉強の毎日です。どんどん減っていく脳細胞のおかげで記憶力も思考力も低下して苦戦していますが、老化予防のためにもしっかり勉強していきたいと思います。

余談ですが、「年をとると脳細胞は減るばかり」という通説は誤りだという説もあるようです。年をとると、脳細胞と脳細胞のあいだを飛び交う信号や刺激のスピードが落ちるらしく、それを活性化するには「刺激」が必要だそうです。映画や本で感動したり、新しい仕事や新しい目標にチャレンジしたりなど、変化を受け入れることが良いようです。

さて、今年もたくさんの方から転職のご相談を受け、お役に立てた方、残念ながらお役に立てなかった方様々ですが、今回は転職活動を始める時期について書いてみたいと思います。

転職活動はいつから始めるとよいのか

私はこの仕事を始めてまだ2年半ですので、それ以上前からご相談を受けている方はいらっしゃいませんが、始めたころにご相談を受け今も活動を続けている方もいらっしゃいますし、一方ご相談を受けてから数週間で新しい就業先に入社された方もいらっしゃいます。

Uターン・Iターン、移住など、転居を伴う転職

UターンやIターンを希望される方の場合は、一般的に新たな転職先への入社希望時期の半年から一年前に活動を始める方が多いようです。

現職で就業しながらの転職活動となりますので、希望勤務地の転職市場動向や求人情報の収集、履歴書や職務経歴書など応募書類の作成、応募した後の書類選考、複数回の面接、内定した後の条件確認等々かなりの時間を要します。

さらに、転職希望先の内定が出てから現職に退職の申し出をした場合、できるだけ円満退職をするには、現職の会社の就業規則、現職の人員状況等も考慮しなければなりませんので、大体1か月から3か月程度を要しているようです。

もちろん、内定先の入社時期が優先ですので、内定先との入社日の調整も重要です。受け入れ側の事情にもよりますが、退職に要する期間を考慮いただき、入社決定から2か月~4か月程度後の入社が多いようです。

ちなみに、最近の面接については地方企業もいろいろな面接方法を用意しています。

遠方の応募者の場合には、一回目はわざわざ本社に行かなくても電話やスカイプを使ったり、応募者の近くの支店でテレビ会議システムを利用したり、あるいは面接官が例えば東京等、応募者の居住地近くに出張した際に面接するなど便宜を図っています。
また、面接の際の交通費や宿泊費を負担いただける会社も増えています。

転居を伴わない転職

次に、現在の居住地または近隣の都道府県での転職を希望される方の場合には、いつから転職活動を始めるかは、いつまでに新しい就業先に入社するかで決まります。

先にも書きましたが、数週間で入社した例もありますが、一般的には活動を開始してから3か月以上はかかっていますので、転職希望時期の3か月以上前から始められることをお勧めします。

すでに退職している、または退職を予定されているときの注意点

退路を断つためや何らかの事情で退職日が決まってから活動される方や、既に退職してから活動を始める方の場合には、退職後就業していない期間が半年を過ぎるころから採用側の評価がかなり厳しくなる傾向がありますので、できるだけ早めに就業できるような活動をお勧めします。

失業給付をしっかりもらってからとお考えの方も、支給残日数が所定給付日数の3分の1以上残っていて就職した場合には「再就職手当」が支給されるなどの就業促進手当もありますので、早めに活動されるとよいでしょう。

まとめ

いつも思いますが、転職は「縁とタイミング」。
ご縁がなければできませんし、ご縁があってもタイミングが合わなければ実現しません。

転職を考えた場合には、まずはしっかりと転職プランを考えてみてください。

なぜ転職をするのか、転職してどうなりたいのか、絶対に転職するのか、希望が叶えば転職するのか、いつまでにするのか、どのような活動をするのか等々、よく考えてみてください。最終的に転職しないという選択肢もあります。

転職を考えたら、私どもキャリアコンサルタントに相談するのも一つの方法です。

そして、ご家族のいらっしゃる方の場合絶対に忘れてならないのはご家族へのご相談です。せっかく希望通りの転職が決まったのにご家族の反対で実現しなかった例はたくさんあるようです。くれぐれもご家族と一緒に相談しながら進めていただきたいと思います。

転職を希望される方に、よりよいご縁があることを祈っております。
よいお年をお迎えください。