パスワードがわからなければ、ファイルを開いて内容を確認することができないように
制限をかける方法について、Office 2003 と 2007 で設定場所が一部異なっているので、
書いておきます。

「ドキュメントの暗号化をする」 = 「読み取りパスワードを設定する」(ファイルを開くための
パスワードを設定する) ということです。

読み取りパスワードはファイルに設定されますので、ファイルを別の HDD などにコピーしても
設定は解除されません。
意図しないユーザーの手に渡ってしまったとしても、パスワードがわからなければ
内容を確認することができないように制限できます。
 

【ドキュメントの暗号化メニューから操作する】

パスワードを設定したいファイルを開いて操作します。
ここでは Excel を例にスクリーン ショットを載せますが、
Excel 2007、Word 2007、PowerPoint 2007 で同じ操作で設定できます。

1. [Office ボタン] をクリックし、[配布準備] - [ドキュメントの暗号化] を
クリックします。

☆Office 2010 を利用されている方は、[ファイル] タブをクリックして [情報] の
[ブックの保護] (Word の場合は [文書の保護]、PowerPoint は [プレゼンテーションの保護] )を
クリックし、[パスワードを使用して暗号化] をクリックしてください。

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2. [ドキュメントの暗号化] ダイアログ ボックスで設定したいパスワードを入力し、
[OK] をクリックします。

「注意」と書かれているコメントを必ず読んでくださいね。
あたりまえですが、パスワードを忘れるとファイルを開くことができなくなってしまいます。
設定したユーザーは、パスワードを忘れないように、かつ、知らせる必要のないユーザーに
伝わってしまわないようにしっかりと管理をする必要があります。

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3. [パスワードの確認] ダイアログ ボックスで、パスワードを再入力して [OK] をクリックします。
 
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4. ドキュメントが暗号化され、ファイルを開くためのパスワードが設定されます。

[Office ボタン] をクリックし、[配布準備] の [ドキュメントの暗号化] を確認すると、
左端のアイコン部分がオレンジ色で表示され、設定が有効になっていることがわかります。

ファイルを上書き保存して閉じます。

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5. 暗号化され、ファイルを開くためのパスワードが設定されているファイルを開くと、
図のように [パスワード] ダイアログ ボックスが表示されます。

設定したパスワードを入力し、[OK] をクリックします。

正しいパスワードが入力されると、ファイルが開きます。
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【保存時に [全般オプション] で設定する】

ファイルを保存するときに表示する、[名前を付けて保存] ダイアログ ボックスでも設定できます。

ここでは、Excel を例にスクリーン ショットを載せますが、手順の 2. 以降で表示される
ダイアログ ボックスはアプリケーションによって若干違いがあります。

共通しているのは、表示されるダイアログ ボックスで [読み取りパスワード] を設定することです。

 

1. [名前を付けて保存] ダイアログ ボックスを表示して、[ツール] をクリックし、
[全般オプション] をクリックします。

下図は Windows 7 の [名前を付けて保存] ダイアログ ボックスです。
Windows XP をご利用の方も、同ダイアログ ボックスに [ツール] メニューがあるので
そちらから操作してください。

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2. [全般オプション] ダイアログ ボックスの [読み取りパスワード] ボックスに、
設定するパスワードを入力して [OK] をクリックします。
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3. [パスワードの確認] ダイアログ ボックスでパスワードを再入力して、[OK] をクリックします。
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ちなみに、手順 2. で [読み取り専用を推奨する] チェック ボックスをオンにすると、
ファイルを開きパスワードを入力して [OK] をクリックしたあとに、下図のメッセージが
表示されます。

これはユーザーに読み取り専用 (ファイルを編集しても上書き保存ができない状態) で
開くことをすすめるメッセージです。
[はい] をクリックすると、ファイルが読み取り専用で開きます。

あくまでも推奨なので [いいえ] をクリックすると、内容を編集して上書き保存のできる
状態でファイルが開きます。

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ここで書いているのはあくまでも操作方法でしかないので、どのようなファイルに
パスワードを設定すべきなのかは、組織のルールに従ってくださいね。

自分では「これくらいの内容ならパスワードなんていらないかな」と思うファイルでも、
それは個人的な感覚でしかないので、迷ったときには適切な判断をしてくださる方に
確認をして設定してください。(受け取った側がどう感じるか、というものですから、、、)

なお、メールにパスワードを設定したファイルを添付して送信するとき、
ファイルを添付したメールにパスワードも書いてしまっては意味がないですね。
通常はパスワードはメールを分けて別途送ります。

石田 かのこ