Word 2007、Excel 2007、PowerPoint 2007 には、「最終版にする」という設定があります。

「最終版」ということは、もう編集の必要がない、もしくは編集してほしくないという
版だということですよね。

ファイルの状態を「最終版」にすることで、ファイルが読み取り専用になり、
編集ができなくなります。

ただし!

これはあくまでも、ほかのユーザーにファイルが最終版であることを知らせる機能だと
考えたほうがよいでしょう。いわゆるセキュリティ機能ではないということです。

いったん最終版としても、解除はできますし、設定をしたユーザー以外のユーザーが解除することも
できるのです。
それでも、ワンクッションあることで、故意にせよミスにせよ簡単には編集できない状態に
することができるのは魅力です。


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ここでは、Word のファイルを使って操作します。
また、ファイルが最終版になったことがわかりやすいように、ドキュメント情報パネルを
表示して操作します。
必須ではないので慣れてきたらドキュメント情報パネルは表示しなくてもよいですよ。

 

1.[Office ボタン] をクリックし、[配布準備] の [プロパティ] をクリックします。

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2.リボンの下にドキュメント情報パネルが表示されます。

[状態] ボックスには何も表示されていないことを確認してください。
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3.[Office ボタン] をクリックし、[配布準備] の [最終版にする] をクリックします。
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4.図のメッセージで [OK] をクリックします。

2 つ目のメッセージは、最終版として設定されるとどのような表示がなされるかなどの
説明です。

内容を確認しておきましょう。

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5.ファイルが最終版になります。

ドキュメント情報パネルの [状態] に「最終版」と表示され、タスクバーにも
最終版を表わすアイコンが表示されます。

また、リボンの編集に利用するコマンドがグレーアウトされており、編集できないことが
わかります。
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文書内を編集しようとすると、タスクバーの左端に「選択範囲がロックされているため、
この変更はできません。」と表示されます。

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なお、最終版となっているファイルを編集するには、[Office ボタン] をクリックし、
[配布準備] の [最終版にする] をクリックして設定を解除します。

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絶対に編集をしてほしくない、というのであれば、PDF ファイルや XPS ファイルなどで
共有するべきですし、文書の保護やブックの保護などの機能を使うこともできるでしょう。
その他にもいろいろとセキュリティ対策として利用できる製品やソリューションがあり、
これらが必須なケースもあるはずです。

やはりどちらかというと、最終版であるので編集は控えてほしい、ということを
伝えるための機能であり、「簡単には編集させない」という機能であると思います。
最終版の設定を使うのであれば、そういう設定があるのだということを作業をするメンバ全員が
知っておかないといけないですね。せっかくなので共同作業をするメンバで使ってみませんか?

石田かのこ