今回は Office 2007 の操作画面についてのご紹介の続きですので、初めてご覧になる方は
Office 2007 の基本的な操作画面を知ろう -前編-」からご覧ください。

印刷プレビューの実行や新しいファイルの作成は、一般的に頻繁に行う操作と言えます。
まずはこれらのボタンを [Office ボタン] のメニューからではなく、ツールバーのボタンを
クリックして実行できるようにする方法についてご紹介します。

 

使うのは下図の赤枠部分。クイック アクセス ツールバーです。12007_8.jpg

クイック アクセス ツールバーには、既定で [上書き保存]、[元に戻す]、[やり直し] の
3 つのボタンが配置されていますが、ボタンを追加したり、削除したり、順序を変更したりできます。

Office 2007 では、標準機能でユーザーの使い方に合わせてカスタマイズできるのは、
クイック アクセス ツールバーだけです。このツールバーを使うことが、
新しい操作画面に変わったことによる効率の低下を緩和する手段でもあります。

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クイック アクセス ツールバーにボタンを追加する方法はいくつかあります。

1 つは、クイック アクセス ツールバーの右端にあるボタンをクリックして
[クイック アクセス ツールバーのカスタマイズ] の一覧を利用する方法です。
追加したいボタンの名前をクリックしてチェックを付けるとツールバーにボタンが追加されます。

[新規作成] や [開く]、[印刷プレビュー] あたりを [Office ボタン] から操作するのが面倒だという方や
なるべくユーザーに負担をかけないように基本的なボタンだけでも設定してあげたいという担当者の方などはこれらのボタンを追加しておくとよいでしょう。

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多くのユーザーが [新規作成] や [開く] などの基本的なコマンドを同じくらいの頻度で利用したり、
必要とします。そのため、これらは [クイック アクセス ツールバーのカスタマイズ] の一覧で
簡単に選べるようになっているのでしょうね。


一方、A さんは頻繁に使うけれど、B さんはまったく使わないというように、業務内容や
行う作業によって利用頻度の大きく異なるコマンドもあります。
[クイック アクセス ツールバーのカスタマイズ] の一覧にはないけれど、よく使うコマンドを
ツールバーに追加したいという方は、右クリックによるボタンの追加が便利です。

リボンのコマンド ボタンを右クリックすると、図のようにショートカット メニューが表示されます。
クイック アクセス ツールバーに追加したいコマンド ボタンを右クリックして、
[クイック アクセス ツールバーに追加] をクリックします。
下図では [印刷の向き] を右クリックしています。

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なお、コマンド ボタンには ▼ などから選択肢を選ぶ形式のボタンもありますが、
これらの中のコマンドも同じように右クリックから追加が可能です。
こういった下のほうにあるコマンドこそ、追加しておくべきなのかもしれません。

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右クリックで追加できるのはリボンのコマンド ボタンだけではありません。
下図のように [Office ボタン] をクリックして表示されるコマンドも右クリックをしてみると、
同じようにショートカット メニューから追加ができることがわかります。
既定で配置されている [上書き保存] だけではなく、[名前を付けて保存] も追加しておくとよいかも。
リボンでもメニューでも、とりあえず右クリックしてみるとよいですよ。

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そして、もう 1 つ。
実は、利用できるコマンドはリボンに表示されているものがすべてではないのです。
たとえば、Excel 2003 の [データ] メニューにある [フォーム] はリボンの中にはありません。
(ここではフォームという機能そのものがなんなのか重要ではないので割愛します。)
しかし、フォーム機能が使えなくなったわけではありません。

リボンや [Office ボタン] のメニューにも表示されていないコマンドを利用する場合は、
一時的にでもクイック アクセス ツールバーにボタンを追加しなければ使うことができません。

リボンにないコマンド ボタンをクイック アクセス ツールバーに追加するには、ツールバーの右端にあるボタンをクリックし、[その他のコマンド] をクリックして[Excel のオプション] ダイアログ ボックスの [ユーザー設定] を表示します。

[コマンドの種類] ボックスで [すべてのコマンド] を選択すると、
リボンに表示されている/されていないなどの区別なく、すべてのコマンドが左側の一覧に表示されます。
この中から、クイック アクセス ツールバーに追加したいコマンドをダブル クリックするか、
選択して [追加] をクリックすると右側の一覧に選択したコマンド ボタンが追加されます。
もちろん不要なボタンがある場合は、右側の一覧で削除したいコマンドを選択して [削除] すれば
よいです。
[OK] をクリックしてダイアログ ボックスを閉じると設定が適用されます。

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なお、オプション ダイアログ ボックスの [ユーザー設定] では、コマンド ボタンの追加や
削除だけでなく、順序の変更や既定の状態に戻すリセットも行えます。
ボタンの順序を変更する場合は、右側の一覧で移動したいコマンドを選択して、[上へ] と [下へ] の
三角のボタンで移動します。
[リセット] をクリックするとクイック アクセス ツールバーを既定の状態に戻すことができます。82007_8.jpg


 

ツールバーからのボタンの削除はクイック アクセス ツールバー上でも操作できます。
削除するコマンド ボタンを右クリックして、[クイック アクセス ツールバーから削除] を
クリックするとボタンが削除されます。92007_8.jpg

 


 

リボンの操作に慣れていくことは大前提なのですが、慣れるまではクイック アクセス ツールバーを
上手に使いましょう。作業効率が大きく違うはずです。ただし、あれもこれもと、
たくさん追加してしまって使うときに迷うくらいなら、リボンを切り替えるほうが早いと
個人的には思います...。

私の業務 PC のクイック アクセス ツールバーには、頻繁に使うコマンドやリボンにないコマンドを
優先的に配置しています。それでも 常にあるのは 5 個くらいかな。([元に戻す] や [やり直し] は
ショートカット キーを使っているので削除してあります。)
あとは追加も削除もさほど面倒ではないのでその日の業務に合わせてカスタマイズしています。
もちろん、Excel と Word、PowerPoint でそれぞれ違うボタンを置いてあります。

そして、「このファイルを開いたときには常にこのボタンが表示されていてほしい」という
リクエストもありますね。これも設定は可能です。ただし、ファイル形式に依存するので
また別途書きます。

石田 かのこ