Visio では、Word や PowerPoint のように、リボンにページ番号を挿入するというコマンドがないので、ページ番号はどうやっていれるの?と質問いただくことがあります。
いくつか方法はあるのですが、その中の 1 つである背景ページを使った方法をご紹介します。
今回使うサンプルはこちら。「ページ1」と「ページ2」に図面が作成されています。
これら 2 つのページとは別の「背景ページ」というページを作成して、この 2 つのページに適用します。
背景ページは、これからご紹介する図面枠を設定したときに自動的に作成して適用することも、白紙のページでいちからデザインして手動で作成することもできます。
ページは、図面の中身そのものをコンテンツとする「前景ページ」と、表題枠とページ番号などを配置する「背景ページ」に分けることができ、「前景ページ」の背景として「背景ページ」を使うことで、複数のページに共通する背景デザインを適用できます。
背景ページの作成
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「ページ1」など、ページ番号を挿入する図面ページを選択し、リボンの [デザイン] タブの [背景] グループの [図面枠と表題欄] をクリックし、枠と表題欄の種類をクリックします。
ここでは「アーバン」という種類を選択しています。
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背景ページが作成され、選択しているページに適用されます。
“タイトル” と書かれた表題の枠と、「ページ1」といったページ番号が表示されます。
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タイトルは不要な場合は削除したり、ページ番号の書式 (フォントの色やサイズ) を変更したりできます。
これらの編集は背景ページで行います。
「Visio 背景-1」という背景ページを選択し、“タイトル” と表示されている文字の下あたり をクリックして選択します。
(白い丸いハンドルをよくみて、表題枠の部分にだけハンドルがついている状態にしてください。たとえば、1 回だけクリックすると表題枠だけではなくページ番号も含まれてしまうので、さらに “タイトル” の下あたりをクリックして選択してください。)
選択ができたら、[Delete] キーを押します。
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表題枠が削除されます。
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ページ番号のフォント サイズや色などの書式を変更するには、背景ページの「ページ0」と表示されている部分をダブル クリックします。
ページ番号の領域が編集できる状態になります。
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ページ番号が表示される位置にある「0」は消さずに、“ページ” を “P.” などに変更したり、リボンの [ホーム] タブのコマンド ボタンを使って、フォント サイズを大きくしたり、色を変更したりできます。
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書式の変更などの編集が終わったら、ページ外をクリックして編集を終了します。
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表題枠を適用するときに選択していた「ページ1」を選択すると、編集した背景ページが適用されていることがわかります。
今回の目的である、ページ番号の挿入ができています。
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「ページ2」など、その他のページにも背景ページを適用してページ番号を挿入するには、背景ページを図面ページに適用します。
背景を適用するページの見出しを右クリックし、[ページ設定] をクリックします。
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[ページ設定] ダイアログ ボックスの [ページのプロパティ] タブの [背景] で適用する背景ページ (Visio 背景-1) を選択して、[OK] をクリックします。
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選択したページに背景ページが適用されます。
ここでは、ページ番号が表示されていることが確認できます。
ここでは作業の繰り返しになるのでやりませんが、背景ページでページ番号の書式や位置などの変更を行うと、その背景ページを使っている前景ページに変更が反映されます。1 か所変えれば一括で更新できるということで、PowerPoint のスライド マスターみたいですね。
ページ番号だけでなく、たとえば、すべての図面ページにロゴを表示したいなんていう場合も、背景ページにロゴを挿入して適用するとよいですよ。
石田 かのこ