リストに入力されているデータのうち、重複しているデータがあるかどうかを
確認したいときのお話です。

目的を達するために利用できる方法はいくつかありますが、
今回は、COUNTIF 関数と IF 関数を使用して、
重複しているデータが入力されているセルの隣に「重複」と表示されるように設定します。

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COUNTIF 関数は、指定された範囲内のセルのうち、条件に一致するセルの個数を
返す関数です。

数式は、下記のように作成します。

=COUNTIF(範囲,検索条件)

範囲:セルの個数を求めるときの対象となるセル範囲を指定します。
検索条件 :個数を求めるセルの条件を指定します。
       条件は、数値、文字列、数式、セル番地などを指定できます。
 

下図の例は、3つの数式によってそれぞれの結果を求めています。

■例1:セル H6 の数式
表の [地域]の列 (範囲) に、「東京」(条件) という文字列が入力されているセルはいくつあるか

■例2:セル H7 の数式
表の [数量] の列 (範囲) に、「10000 以上」(条件) の数値が入力されているセルはいくつあるか

■例3:セル H9 の数式
表の [地域]の列 (範囲) に、セル G9 (条件) と同じ値のセルはいくつあるか

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次の手順で重複データを見つけるために利用するのは、例3 と同様のセル参照による
条件の指定です。

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ここでは、COUNTIF 関数を使用してセル B3 に 1 つ目の数式を作成し、
その後、ほかのセルに数式をコピーします。

COUNIF 関数で指定する範囲は A3:A30、
検索条件は数式を作成するセルの左側のセル (セル B3 の場合はセル A3) とします。

数式をコピーしても範囲がずれてしまわないように A3:A30 の範囲は絶対参照とします。
逆に、条件となるセルは、数式のセルの左側のセルとなるように相対参照で指定します

1. セル B3 に「=COUNTIF($A$3: $A$30,A3)」となるように数式を作成します。

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2. 計算結果が表示されます。

下図では、セル A3 に入力されている値は、
A3:A30 の範囲内に 1 つ、という結果が返っています。

ほかのセルに数式をコピーすると、それぞれの商品名と一致するセルの個数が表示されます。

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すべての計算結果 (重複しているセルの個数) が表示されていると、
重複しているデータが目立ちません。

ここでは、IF 関数を使用して COUNTIF 関数の結果が 1 より大きい場合は、
"重複" と表示し、それ以外はセルが空白となるように数式を編集します。

1. セル B3 の数式を「=IF(COUNTIF($A$3: $A$30,A3)>1,"重複","")」となるように
数式を編集します。

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2. セル B3 に数式の結果が表示されます。

セル A3 の値は範囲内に 1 つしかないため、セル B3 は空白になります。

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3. 作成した数式をほかのセルにもコピーします。
COUNTIF の数式による結果で「2」と表示されていたセルに「重複」と
表示されます。

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COUNTIF 関数は組み合わせ次第でいろいろな目的で利用ができます。
条件付き書式や入力規則のルールとして利用すると、今回のような
チェック結果の列を作成せずにデータが重複しているかどうかを確認したり、
重複データが入力できないようにしたりといった設定ができます。
これらについてはまたあらためて書きますね。

石田かのこ