文書を保護して許可した部分だけが編集できるようにすると、文書のフォーマットを維持しつつ、
必要に応じて文書の一部だけを変更、更新できます。
ユーザーにとっても、編集すべき場所がわかりやすく表示されるため効率よく作業ができます。
文書の保護機能には、編集を制限する機能が複数あります。
ここでは、すべてのユーザーが文書内の指定した場所を編集できないよう、文書の保護を設定します。
1.[ 校閲] タブの [文書の保護] - [書式設定と編集の制限] をクリックします。
2.[書式設定と編集の制限] 作業ウィンドウが表示されます。
3.使用してもよいスタイルなどを制限する場合は、[1. 書式の制限] チェック ボックスを
オンにします。
「文書の一部しか内容の編集ができないようにする」という目的の保護の場合は、
この設定は、オンにしてもしなくてもどちらでもよいです。
内容の編集はしてもよいが、スタイルに関する編集はしてもらいたくない、という場合などに
有効にしたりします。
4.[2. 編集の制限] の [ユーザーに許可する編集の種類を指定する] チェック ボックスをオンにし、
下のボックスの▼をクリックして [変更不可(読み取り専用)] を選択します。
この段階で [はい、保護を開始します] をクリックすると、部分的な編集も許可されない
読み取り専用の文書になります。
基本的には読み取り専用なんだけれども、一部は編集を許可したいという場合、
次の手順で例外として「○○さんは ここを編集してもよい」という設定を追加します。
5.編集を許可する場所を範囲選択します。
対象となる場所 (文字列) が複数ある場合は、[Ctrl] キーを押しながら範囲を指定します。
6.基本的には変更は不可だけれど、「○○さんは文書の一部を編集してもよい」というように
例外を追加します。
ここでは、前の手順で選択した部分に関してはすべてのユーザーが編集できるように設定します。
[例外処理(オプション)] の [すべてのユーザー] チェック ボックスをオンにします。
7.[3. 保護の開始] の [はい、保護を開始します] をクリックします。
8.[保護の開始] ダイアログ ボックスの [OK] をクリックします。
[保護の方法] の [パスワード] オプションは、既定でオンになっています。
パスワードがわからなければ保護を解除できないようにしたい場合は、パスワードを入力します。
パスワードは設定しなくても (ブランクのままでも) 保護は開始できます。
9.文書の保護が開始され、[書式設定と編集の制限] 作業ウィンドウに [権限] が表示されます。
[編集可能な場所を強調表示する] チェック ボックスがオンになっている場合、
編集可能な場所が [ ] で括られ、強調表示されます。
文書の保護を設定したあとの文書内の動作を確認します。
1.[ ] 以外の場所をクリックして入力や編集をしようとすると、
作業ウィンドウに [この領域では表示だけが許可されています。] と表示され、
ステータスバーの左端にも「選択範囲がロックされているため、この変更はできません。」と
メッセージが表示されます。
文書の保護を解除しない限りは編集が行えない状態になります。
2.[ ] 内を選択すると、作業ウィンドウの権限に [この領域は自由に編集できます] と表示され、
許可されたユーザーは編集を行うことができます。
3.文書内の編集可能な箇所をまとめて確認する場合は、
[すべての編集可能な領域を表示する] をクリックします。
ユーザーが編集できる場所が青色で一度に表示されます。
保護を解除して、すべてのユーザーが文書を編集できる状態にします。
1.[書式設定と編集の制限] 作業ウィンドウが表示されていない場合は、
[校閲] タブの [文書の保護] をクリックし、[書式設定と編集の制限] をクリックします。
2 .作業ウィンドウの [保護の中止] をクリックします。
3.[文書保護の解除] ダイアログ ボックスが表示された場合は、
保護を開始したときに設定したパスワードを入力し、[OK] をクリックします。
パスワードを設定していない場合は、ダイアログ ボックスは表示されません。
4.保護が解除されます。
[例外処理(オプション)] で設定を行った範囲が [ ] で表示されます。
この範囲選択を解除する場合は、[2. 編集の制限] の
[ユーザーに許可する編集の種類を指定する] チェック ボックスをオフにし、
表示されるメッセージで [はい] をクリックします。
5.文書の保護を設定する前の状態に戻ります。
文書の保護機能は、フォーマットは崩してほしくないけれど、部分的な編集はしてほしいという場面で
活用できる機能です。
間違った編集は、それを修正する手間と時間がかかってしまいます。
なるべくそういった無駄を省くという意味でも、文書によっては設定しておくべき機能だと思います。
石田 かのこ