Excel 2003 の日付やその他のデータが入力されている表で、オートフィルタ機能を使って
データの絞り込みをしている方に、「月で選びたいときにどうすればいいですか?」と
ご質問をいただきました。


1 回きりならば、[オプション] を選んでいただいて、開始日と終了日を指定することで
目的の月のデータだけを表示できますが、何度も切り替えて見たいそうです。
Excel 2003 のオートフィルタ機能では、日付データが入っている列で月ごとの絞り込みは
できないので、月を表示する列を追加する方法をお伝えしました。


日付をもとに月だけを抜き出して表示したい場合は MONTH 関数が使えます。


step106-EX23.jpg


[月] の列に [日付] の列の日付データから、月だけを抜き出して表示します。
操作に慣れていない方は、日本語入力をオフにして操作してください。
数式は、「=MONTH(シリアル値)」とします。
ここでは、シリアル値 (日付) が入力されているのはセル C4 です。


1.結果を表示したいセルを選択し、「=MONTH(」と入力します。
関数名は小文字でもよいです。

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2.日付データが入力されているセル (セル C4) をクリックします。


206-EX23.jpg

3.「)」を入力して、[Enter] キーを押します。

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4.結果が表示されます。
参照しているシリアル値 (日付) が「2008/4/22」のため、結果として表示される月は
「4」です。

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5.数式をコピーして、他の行にも「月」が表示されるようにします。
フィルハンドルをドラッグして、数式をコピーします。

506-EX23.jpg


6.[月] の列にそれぞれの日付をもとに月が表示されます。

706-EX23.jpg
 

7.オートフィルタ機能を使って、目的の月のデータだけに絞り込むことができるようになります。

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おまけ

Excel 2007 のフィルタ機能の場合は機能が大幅に拡張されています。
今回のような目的がある場合に列を追加して作業をしなくてもよいのです。
特別なことをしなくても日付データのフィルタを展開すると、チェック ボックスを使って月単位で
選択できるようにあらかじめ用意されています。また、チェック ボックスのため複数選択が可能です。
さらにセルの色などを基準にフィルタをかける [色フィルタ] なども用意されています。
同じ結果が得られるなら手間は少ないほうがいいですよね。うれしい機能の拡張です。

906-EX23.jpg

 


 

今回はご紹介していませんが、「年」を取り出す YEAR 関数や「日」を取り出す DAY 関数なども
あります。年、月などを別々に入力しなくても、日付データさえあれば後から加工できるので、
いろいろな集計に活用できますね。

それと、シリアル値というのは日付や時刻を表すためにコンピュータが利用している値です。
Windows 版の Excel の日付シリアル値は 1900年1月1日を「1」とし、1 日ごとに「1」ずつ値が増えていきます。たとえば、2008年6月1日は「39965」です。この値に「yyyy/m/d」という
表示形式が適用されることでセルに「2008/6/1」と表示されるのです。

石田 かのこ