こちら の続きです。
もしかしたら今後、誰かが作ったブックを編集しているときや、いままでと同じ方法で数式を作っているときに「ん?なんだこれ」という記述に遭遇するかもしれません。それは下図のような「#」が記述された参照先です。「#」はスピル範囲演算子といいます。


こちら でスピルという仕組みを活用する「動的配列数式」と「ゴースト」の話を書きました。




スピルが機能している「動的配列数式とゴースト全部」のことを「スピル領域」や「スピル範囲」、「動的配列範囲」といいます。
冒頭の SUM 関数の数式に記述されていた「B2#」は、「セル B2 (動的配列数式) とゴースト全部」ということです。


たとえば下図で、SUM 関数を使った数式を作成するときに、スピル領域をドラッグしたりキー操作で範囲選択したりすると、今までの感覚でいけば、「=SUM(B2:B6」と参照範囲が表示されるところですが、選択した領域がスピル領域の場合、自動的にスピル範囲演算子による指定がなされます。


ゴーストがどこまで広がるかわからなくても、スピル範囲演算子を使えばすべてのゴーストを対象にできます。


たとえば、[値1] に格納されるデータの個数が変わったとき、[数式1] の動的配列数式を編集するだけで数式のコピーし直しもいらないし、SUM 関数の数式を編集する必要もありません。(テーブル使えば範囲広がるじゃない?とかそれはそれ。いまはスピル範囲演算子の話) 





これからは今まで見かけたことのない演算子がでてくるかもしれません。
そうなると数式の編集方法 (場所) も、どのようにデータを準備すべきなのかも変わってきます。
いろんなユーザーがいろんな作り方をしていますので、適切な編集作業ができるように知識としても準備はしておきたいですね。

石田 かのこ