人生100年時代へと突入し、我々も時代に合ったスキルや知識を習得し続けることで仕事を続けたり、豊かな生活を送る機会を得ることが可能な時代になりました。リスキリング(学びなおし)はいつでも開始することが可能ですが、私は社会人を経験した後、学生をして未経験の業界で就業しました。この経験をお伝えすることから始めます。

自分の興味でキャリアチャレンジ

当時、私は建築現場の現場監督として、ビル、マンション、倉庫などの建築工事を担当しておりました。そんな中、Windows95が発売されたことがきっかけで、パソコンが身近になり私の働いていた建設現場にもパソコンが入ってきました。現場での図面製作は製図版を使う手書きから、パソコンを使うCADへ変化した時代でした。パソコンの普及で図面は簡単に早く描けるようになり、さらにインターネットの普及で、旅行の予約や調べモノをすることが凄まじく便利なりました。
このようなことは今では当たり前ですが、パソコンが普及する前は、何かを予約するには電話をかける必要があり、その電話が繋がる時間には制限があるので、自分が思いついたタイミングで予約をすることはできませんでした。

そんな状況の中、パソコンを使えば24時間いつでも予約ができるということに非常に興味を持ちました。自分でパソコンを購入して、ホームページ開設、ブログのようなものを書いてみたり、写真を掲載したり、ホームページで不用品の販売もしてみました。やってみると意外にスムーズにいろいろなことができたので、さらに詳しく勉強してみたくなり、会社を退職することにしました。

「カッコイイ!」からやるべきことが決まった

会社は辞めたけれど、どこで勉強しようか考えていた頃に、カナダに留学していた友人に会いに行きました。友人は現地のビジネススクールに通い、カナダ人と英語で話していました。英語で話す友人がとてもカッコイイ!私も英語ペラペラになりたい!と強く思い、私の進路が決まりました。

「英語でITの勉強をしよう」

友人との再会とその時に感じた思いが私の進路を決めることになりました。まず手始めにオーストラリアに行くことにしました。オーストラリアを選んだ理由はで英語の勉強できて、チケットが一番安かったからです。

渡豪する時も事前準備は何もしませんでした。行き当たりばったりで家を見つけました。見つけた家のオーナーは日本を含めてアジア各国の留学エージェントと提携してオーストラリアに来る各国の学生に現地の学校を紹介する仕事をしていました。そこで私は、彼の手伝いをしながら学校に通い、ITの勉強をしました。この時が人生で一番勉強したと思います。

学ぶことで自分の「やりたい」を実現する

帰国後はITバブル期ということもあり、ITエンジニアの求人はたくさんありました。IT企業に就職、私は半導体製造工場のシステム運用担当として、24時間365日、製造システムの安定稼働を支えていました。トラブル発生の一報が入ればスクランブル発進で現地に出向き、製造システムが安定稼働するように対応します。トラブルでは一人で現地に出向き、社内からリモートで指示を受けながらチームでトラブルを解決していました。
社内にはネットワークのスペシャリスト、データベースのスペシャリストなど、それぞれの分野のいわゆるオタクがたくさんいました。各分野のスペシャリストから新しい技術を教えてもらう度にますます便利になる世の中の可能性を感じていました。

元現場監督だった私は、自分が興味を持ったパソコンの勉強をすることでITエンジニアになり、その仕事を10年経験することができました。当時の顧客の担当者に「以前は現場監督をしていた」と話すと、皆さん「なんで?」と私の経歴に興味を持っていました。私自身、自分の経歴を話す度に、学ぶことでやりたいことを実現できたことをとてもうれしく感じていました。

新しい知識を身に着け挑戦する

今は人材サービス会社のキャリアコンサルタントの仕事をしています。時々職業訓練校に出向き、就職状況の話しをさせてもらったり、生徒の皆さんの就業に関する相談を受けたりしています。生徒の皆さんは様々な経験を持っており、職業訓練校に通うことでさらにOAスキルを身に着けて、正社員の仕事に挑戦したり、未経験の仕事にチャレンジしています。実際にたくさんの方がチャレンジに成功しています。

私自身もそうですが、新しい知識を身に着けることは自分の自信になり、チャレンジしたい気持ちの背中を押してくれる気がします。最近では学校にいかなくてもいつでもどこでも勉強することができます。YouTube動画などでは日常生活の知恵から仕事に活かせるパソコンスキルまで様々なジャンルの最新の情報を閲覧することが可能です。自分の興味があることは気軽に学んでみてください。その先に新たなキャリアが生まれるかもしれません。

 

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