公開日 2026/01/16
更新日 2026/01/16

「ちゃんと休めない」組織ほど、実は“仕事が下手”である― 真面目さが生産性を壊す瞬間と、明日から変えられる3つの処方箋 ―

働き方, 組織

目次

「うちは忙しいけど、みんな真面目で優秀なんです」

多くの経営者やマネージャーが、そう語ります。しかし現場をよく見ると、次のような状態が同時に起きています。

 

・いつも誰かがボトルネックになっている

・些細な確認で判断が止まる

・「それ、○○さんしか分からなくて…」が頻発する

・休暇取得は建前で、実質“取りにくい空気”がある

 

ここに一つのインサイトがあります。休めない組織は、“頑張っている”のではなく、仕事の設計が未成熟なだけである。

つまり、「真面目だから止まれない」のではなく、「止まれない設計になっているから、真面目さで補っている」のです。

この状態は、努力で構造の欠陥を埋めている組織とも言えます。

 

休めない組織に共通する“3つの病巣”

現場を観察すると、休めない組織には明確な共通点があります。

 

病巣1:判断が人に紐づいている

・「これは○○さん判断です」

・「その件、△△さん待ちです」

判断が人に紐づくほど、その人は止まれません。結果、休めない=重要人物という歪んだ構図が生まれます。

 

病巣2:「とりあえず回す」文化が定着している

・暫定対応のまま正式化されない

・なぜそうしているのか、誰も説明できない

・非効率だと分かっていても改善されない

“その場しのぎ”が積み重なることで、業務はブラックボックス化します。

 

病巣3:「忙しさ」が評価される組織風土

・レスポンスが早い人が評価される

・遅くまで残る人が頑張って見える

・静かに改善している人は目立たない

このような環境では、成果よりも「稼働している感」が評価されがちです。

 

明日からできる「休める組織」への3つの処方箋

制度改革やDX以前に、明日から着手できる“効く一手”があります。

 

①「属人業務マップ」を1枚つくる

やることはシンプルです。

1.チームで「○○さんしか分からない仕事」を書き出す

2.それを一覧にする

3.多い人順に並べる

 

これだけで、

・どこがボトルネックか

・誰が“止まれない人”か

が可視化されます。ここが、改革の起点です。

 

②「判断」を文章に落とす

属人化の正体は、「なぜそうするのか」が言語化されていないことです。そこで、

 

・よくある判断を1つ選ぶ

・「その判断基準」を文章にする

・Notionや社内Wikiに残す

 

例えば、 「この条件ならA」「この条件ならB」「迷ったらC」

これだけで、“その人がいなくても進む仕事”が確実に増えます。休めるかどうかは、判断が共有されているかどうかで決まります。

 

③「即レス」をやめる時間帯を決める

チームでルールを一つだけ作ります。

・毎日14:00〜15:00は「即レス禁止・集中タイム」

この1時間で起きる変化は大きい。

 

・自分で考える癖がつく

・本当に緊急な案件が見える

・「常に張り付く働き方」から抜けられる

 

休めない組織は、常に“呼び出される前提”で動いています。その前提を、1時間だけ壊す。これだけで、働き方は変わり始めます。

 

まとめ:休めないのは、美徳ではない

休めない状態は、個人の問題でも、根性論でもありません。それは、仕事が「人に依存したまま」設計されているサインです。

 

真面目さで回っている組織は、一見、健全に見えます。しかし実際は、

・判断が遅くなる

・改善が進まない

・人が摩耗する

・業務に再現性がない

「頑張らないと回らない会社」になってしまっているのです。

 

休める組織とは、怠けている組織ではありません。それは、人が止まっても、仕事が進む構造を持っている組織です。

そしてその第一歩は、「誰が止まれないか」を正面から見ることから始まります。真面目さに頼る経営から、構造で回る経営へ。

それが、これからの組織に必要な“本当の強さ”です。

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この記事を書いた人

神野 哲平

クリエアナブキ 取締役事業推進部長

愛媛県新居浜市生まれ。 地域のひとに関わるすべての問題をビジネスで解決することをミッションに、自社で様々な事業推進や立ち上げをしながら、地域コミュニティーでも数多くの活動を行っている。