日本とベトナムの最低賃金比較

今年度(2022年度)、全国平均の最低賃金の目安は961円で、伸び率3.3%と過去最大の上げ幅となりました。2019年10月→2020年10月は、全国平均901円→902円と横ばいでしたが、2021年10月にも902円→930円と約3%引き上げられており、所得が上がらないと言われている中で、賃金自体はここ最近上昇傾向にあります。

背景には物価高、政府方針(年率3%程度、全国平均1,000円を目標)があります。

一方、私が住むベトナムでは、2022年7月に最低賃金が平均6%引き上げされています。

2020年1月に平均5.5%の引き上げを実施して以来、2年半ぶりの改定です。

例年1月に見直しがされる中、期中で改定されたために、最低賃金レベルで従業員を雇用している企業は、各社対応に追われたという話も聞きました。

ベトナムも日本同様にエリアによって変わるのですが、現在の最低賃金は平均すると時給で113円(18,900vnd)位です。

物価上昇の激しいベトナムでは、給料が上がらない=給料が下がるという感覚に近く、自身の成長がなくても、毎年給料は上がって当然と考えている人も多いように感じます。

給料を上げないとモチベーション維持が難しいため、その分パフォーマンスを上げてもらうしかありません。

幸い当社の場合、殆どの社員は期待しているレベル以上に成長しています。正直、若いメンバーしかいないため、それなりに仕事していれば時間の経過と共に勝手に成長しているという面もあると感じます。

慣習的にパフォーマンスの低い社員に退職してもらうことのハードルも低いように感じます。

 

一方で、ベテラン社員や管理職が沢山いる企業だと大変そうだなと思います。ある程度のパフォーマンスを既に発揮し、それに見合った給料を貰っているため、さらなる給料&パフォーマンス向上は本人・企業ともに大変そうです。

成熟企業の多い日本では、そのような企業も沢山あるのではないでしょうか?

個人に迫られる変容

日本でも物価上昇と、それに伴う更なる賃上げ圧力の強まりを感じます。今まではデフレ社会だったので給料があまり上がらなくても我慢できていたかもしれませんが、今後はどうなるかわかりません。

個人は、今の収入で生活がままならなくなると、現在の勤め先からの収入を上げる、副業で稼ぐ、転職する等のアクションが必要ですが、いずれにせよ自分の価値を高めることが必要です。

あるいは、切り売りする時間を増やすという方法もあるかもしれません。

私個人としても、今までの経験やスキルだけではジリ貧なので、何か始めないといけないと思う一方で、何をやればいいのかわからないという状態にあります。世の中が凄いスピードで変化する中、努力する方向を間違うとマーケットから需要のない人材になるのではないかと、焦りを感じています。

賃金を上げるために企業が取り組むこと

企業は、人件費上昇分の価格転嫁、新しい成長事業をつくることが望ましいですが、多くの企業にとっては簡単ではないと思います。

そうなると、1時間でやっていたことを50分でやる。必要性の低い仕事をやめる。給料の高い人がやっていた仕事の一部を給料の安い人が担うようにする。など、仕事全体の進め方や割り振りを見直すことに目がいくのではないでしょうか。

デジタル化、人員配置変更、社員の能力開発など様々なアプローチがあると思いますが、きっかけとして外部へのアウトソーシングを検討してみはいかがでしょうか?

外注化までのプロセスそのものが、業務の見える化→業務の優先順位付け→業務削減or自動化or外注化判断→適切な人員配置などを含んでおり、生産性向上が期待できるからです。経験上、外注に至らなくても、省略できる業務、実は適正人員以上で業務を続けていたということが見つかることもあります。

当社では、BPOサービス(https://www.crie.co.jp/service/os.php)で、お客様の業務改善に一緒に取り組みます。

その他にも企業の抱える様々な経営課題を
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