こんにちは。クリエアナブキの平井です。

「あのー、仕事を辞めたいのですが。。。」

突然、社員からこのように言われたらどう思いますか?
悲しい? 面倒? 怒り?

幸せなことにベトナムへ来て1年、まだ当社の社員は辞めたいと言いません。今はコロナ禍ゆえに、他にいい転職先がないため辞めないのだと思います。

 ただ、いずれ訪れるであろうことなので、

仕方ないが20%、応援が70%、さみしいが10%
(わざわざエネルギーを使って、怒ったりしたくない)

と思えるように、日常のマネジメントで以下の3点に取り組んでいます。

  • “自社で求める優秀さ”を明確にする
  •  目標設定とフィードバックをシステム化する
  •  仕事が属人化しないようにする

当社のケースについて、もう少し詳しく書きます。

自浄作用を生み出す3つの取り組み

1.“自社で求める優秀さ”を明確にする

⇒ 当社のCADオペレーターの場合、シンプルにミスが少なく、作図スピードが速い人が優秀と定義しています。

部下を持つ場合、上記に加えて、図面チェックの精度と優秀なCADオペレーターを育成できることが必要になります。

遅くまで頑張ったり、イエスマンだったり、会社での態度は関係ありません。むしろ内容によってはマイナスに働きます。

2. 目標設定とフィードバックをシステム化する

⇒ 優秀さの定義がシンプルなので、それらを定量化し目標設定シートに落とし込み、結果を毎月社員にレポートするだけです。成長のために多少のアドバイスはしますが、基本的には自分で考えて、成長してほしいので、一方的なティーチングは最小限にしています。

3. 仕事が属人化しないようにする

⇒ 幸い図面作成業務はマニュアルが元々あり、私自身が業務を把握しているので、CADオペレーターが少し辞めても大勢に影響はありません。新規で採用し、また教育するだけです。

管理部門の仕事については、人事労務、総務は私が対応できるように最低限の業務を覚えました。

会計だけは、どうにも学ぶ気が起きなかったのですが、会計コンサルと契約し、業務の殆どを外注しています。自社の業務も会計コンサルのサポートを受ければ、短期間であれば何とかできると思います。

測れないものを評価の対象にしない

上記3点に取り組む目的は、自社に必要な社員が残り、合わない社員が辞めていくという自浄作用をつくるためです。

人間なので態度や想いなど評価範囲にしたくなりますが、測れないものを評価項目に入れると一貫性がなくなりますし、本当に自社に必要な社員に適切な評価が行われず、相対的に損をするという事態になると考えています。

前提として、私自身も含め社員は、“会社に雇ってもらっているのではなく、自分のために働く”を意識しています。

会社からのリクエストと対価をシンプルにし、互いに利益が成立している場合のみ、働きつづける。そういう会社を目指しています。

当たり前のことですが、徹底できれば社員が突然辞めたいと言い出したとしても、自浄作用が効いていると言え、むしろポジティブになれると思います。