キャリアコンサルタントの山口恵美加です。

4月、新社会人になった方、転職をした方、異動になった方、昇進した方など新たなスタートを切られている方も多くいらっしゃると思います。

そんなみなさんに、紹介させていただきたい言葉があります。

「守破離(しゅはり)」という言葉、皆さんもどこかで耳にしたことがありますか? 

「守破離」は、日本古来の考え方

「守破離」とはもともと、日本の古武道、芸事の修行における段階を表した言葉です。

  • 最初は「守る」。基本の型を身に付ける段階。
  • 次に「破る」。型を破って応用する段階。
  • 最後に「離れる」。それらに創意工夫を加え、自分独自のものを追求する段階。

どんな道でも、それぞれを極めていくためには、順を追って階段を一つ一つ登っていく必要があるということです。

「守」を大切にして、ステップアップしていこう 

では、これを仕事に置き換えてみましょう。

「守」すなわち、まず型を自分のものにすることが特に大切ということです。時間をかけて、人の手を借りてでも、自分の型や基礎をしっかり形作るということです。

ただ、「守」をどこまでやったらいいのか、どうすれば完了するのか。

「破」はルールを破ってもいいのか。

「離」はどのような領域か。

言葉を追求したら疑問が湧き、わかりづらくなってきます。

そこで守破離は「ビジネスにおける自己実現の成長ステップ」という点で考えると意義がみえてきます。

「守」:見習い段階。新しいシステム、ルール、知識を習得し、環境に慣れる時間。
   (おもしろくなく、一番つらい時間かもしれません。)

「破」:独り立ち段階。自分に合う違うやり方を試せる。
   (自分で考えて、動くことで自分の存在意義を感じられてくるのではないでしょうか。)

「離」:影響段階。自分の道を確立し、他に影響を与える。
   (あなただからできる、と人から思われることで使命感が生まれるのではないでしょうか。)

まずは、今の自分がどの段階にあるのかを理解することが大切です。

4月に新しいスタートをきった方の多くは、今は「守」の段階かもしれませんね。「守」は大切な期間です。ここで基礎を丁寧に積み上げることで、次の「破」「離」がうまくいくかどうかが変わってきます。

また「破」「離」を意識して「守」の段階を踏むことで、より具体的に、自分が今すべきことが何なのかが見えてくるのではないでしょうか。そして、より前向きに、何をすれば次の段階に進めるのかを考えることができるはずです。

まとめ

新しい環境になったばかりの方も、既存の環境で行き詰っている方も、突き進んでる方も、「守破離」のサイクルを意識して、自身の成長ステップを描くことで、充実感のある仕事を続けられるといいなと思っています。

仕事をするうえで、どの段階でおいても「これでいいのか」と迷ったときは、我々クリエアナブキのキャリアコンサルタントにご相談ください。

おひとりおひとりの価値観を重視し、親身に相談を受けさせていただいております。