こんにちは!仕事と暮らしのコラム編集部です。

今回は、第二新卒の転職について考えてみたいと思います。

そもそも第二新卒ってどういういうこと?

厚生労働省によると、第二新卒者とは、企業で第二新卒の定義を定めている場合はそれによるものとし、定義がない場合は、卒業後おおむね 3 年以内の者とします。

※参考資料:
2014年11月14日 第57回労働政策審議会職業安定分科会雇用対策基本問題部会議事録について
サイト「議事」の二つ目の○の6行目序盤に、定義についての記載があります。

転職サイトや転職エージェントによると第二新卒とは、「学校を卒業後、新卒で入社して3年以内の方たち」を指していることが多いようです。

実際に各企業の採用担当者の話を聞いていると、26~7歳までを第二新卒と捉えている会社は多いと感じています。時には、「20代であれば第二新卒のようなものだね」と言われる会社もあります。

企業が考える第二新卒採用のメリット・デメリット

ここからは、企業側(採用側)の視点で第二新卒について考えてみましょう。

採用側は第二新卒に対してどのように期待し、同時にどのようなリスクを懸念しているのでしょうか?採用側の感じている期待とリスクについて、アドバイスも加えながら見ていきましょう。

メリット(期待してること)

  • ビジネスマナーが身についている
  • 自社の社風になじみやすい

第二新卒は一通りのビジネスマナーは身についており、導入研修の費用や期間が少なくて済む。と考えています。言い方を変えると、新入社員のようにイチから丁寧に教えてもらえるわけではない、ということです。導入研修があっても期間は短く、OJTで先輩同行して終わりというスタイルの会社もあります。入社後は、主体的に周囲を巻き込みながら、情報収集し、教えてもらえるような関係づくりをこちらからしましょう。

そして、第二新卒の方はまだ染まり切っていない分、自分のやり方に固執せず、新しい環境・やり方にも柔軟でなじみやすいと考えられています。会社が違う時点で同業界・職種でも営業手法や顧客とのかかわりが違うことはあります。面接で「うちは前の会社とはスタイルが違うけど・・」という質問に関しては根拠をもって答え、柔軟に学ぶ姿勢を示すといいでしょう。

デメリット(懸念していること)

  • 即戦力にはなりにくい
  • 継続力に不安(早期離職のリスク)

そこで、面接時に担当者がみているのは次の3つのポイントです。

(1)自社に合う人材か
(2)すぐに辞めたりしないか
(3)成果を出せる人材か

特に「(2)すぐに辞めたりしないか」は重要です。

というのも、「入社しても、すぐに都合が悪くなれば辞めるのではないか」という企業側の不安を良く耳にするからです。だからこそ面接官は転職理由と現在の転職軸、そして今の応募企業に一貫性があるかをしっかり吟味しています。

(2)の「すぐに辞めたりしないか」を掘り下げる質問として、以下のような点を質問することも多いでしょう。

  • 何故転職しようと思ったのか(どんな現状に不満があったのか)
  • 現状を打破する自助努力をしたのか
  • 次の転職軸は?

もし、既に2社目で次の転職を考えているという人は、1社目を辞める時の転職理由や転職軸を振り返り、その時と同じ失敗をしないために今どう動くか、詰まらずに伝えることが大切です。「また、似たような理由で辞めたくなるんじゃないの?」という採用側の不安が払拭できる答えか考えてみましょう。

応募者から見た第二新卒で転職するメリット

とはいえ、20代は未経験の仕事・業界にもチャレンジがしやすいというメリットがあります。

なにより、経験・スキルだけではなく、潜在能力・素質・「+α」今後の可能性を見てくれるポテンシャル採用に応募できる、応募しやすいというのが最大のメリットでしょう。

採用企業は、未経験の人でも、会社の求める資質や取り組み姿勢が感じられ、自社で活躍するイメージが持てるかどうか、要は仕事の仕方や考え方が自社と合う人か成果を出せる人か、その人の可能性を見ています。

会社の考え方と会うかはその会社のホームページで理念や採用ページを見れば参考になるでしょう。また、成果の出せる人材かについては仕事上の成功体験を振り返りながら、何故それができたのか、そしてそれは再現できるものなのか、「why」質問を重ねてみるといいでしょう。

 

肝心なのは転職活動の最初の一歩

そして第二新卒での転職のメリットを理解したうえで、まず注意していただきたいのは、最初にすべきことは求人検索ではないということです。

転職市場を知る程度に検索してみるのは構いませんが、それより先にすべきことは「自分軸を定めること」です。

学生時代の就職活動を思い出してみてください。

少なくとも2か月から半年程度をかけて、自己分析、企業研究をした方も多いのではないでしょうか。今は社会人として経験・知識があるため、もっと効率の良い活動が出来そうですね。

納得感のある転職にするためにも、周囲の価値観や期待に惑わされず、改めて自分は何をしたいのかを考えてみてください。厳しい言い方をすると、「何となく今よりいい条件の会社」や「現職への不満」「場所・業界・商材を変えたい」だけなら、転職はやめたほうがいいかもしれません。「今の会社・仕事でやりつくした、これ以上は難しい」となれば、転職を検討するとよいでしょう。

 

まとめ

今この時代には、様々な選択肢と可能性がたくさんあります。小さな企業でも3年後には社会にインパクトを与える影響力のある企業になっている可能性もありますし、もちろんその逆もあります。今は起業も珍しくありません。

あなたは何を大切にして自分の働く環境や場所・仕事を選びますか。

転職はそれを自分で決められるタイミングです。

1日24時間で起きている時間の約半分は仕事をしています。その時間をどう使うかで3~5年後の自分は全く違うものになっているかもしれません。だからこそ、自分にも会社にもしっかり向き合って、就職活動をし直す気持ちでしっかり考えてみてくださいね。

あなたらしく働く未来を応援しています。