しごと
2018/10/01
あの人の成功も偶然から??偶然の出来事も味方にして転職・キャリアアップを成功させよう!
しごと,転職ノウハウ
目次
はじめまして。中国・四国UIターンセンター梅田オフィスの中島 貴雄です。
UIターンセンターに着任したのがこの春でしたので、あれからもう半年が経過しました。長らく生活していた四国が懐かしく感じるこのごろです。
キャリア理論が支えるキャリア
実は私自身、資格取得のための勉強を始めたのをきっかけに、改めてキャリアについて考えるようになりました。
ご存知の方も多いと思うのですが、キャリアについては沢山の理論がキチンと整理されています。
私自身2度の転職活動を経て今に至っているのですが、その当時に様々な視点のキャリア理論を知っていれば、もしかしたらもっと違うキャリアを歩んでいたかもしれないなぁと思ったりもしました。
なぜなら、理論をしっていると、一時的な判断ではなく体系的な判断ができたのではないかと考えるからです。キャリア理論を知らずとも本能的に適切な判断をして、今と同じキャリアを積んでいたかもしれませんが、今となればわかりません(笑)。
現在転職活動中、これから転職活動を開始する皆さんも、キャリア理論を知ることが少しでも何かの助けになればと思いましたので、このコラムではキャリア理論をお話させていただこうと思います。
今回は、キャリア理論の中の考え方の一つである「計画的偶発性理論/計画された偶発性理論(Planned Happenstance Theory)」をご紹介します。
偶然を必然にかえていく??「計画的偶発性理論」とは。
スタンフォード大学のジョン・D・クランボルツ教授によって提唱された「計画的偶発性理論/計画された偶発性理論(Planned Happenstance Theory)」は、個人のキャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定される。その偶然を計画的に設計し、自分のキャリアを良いものにしていこうという考え方(Wikipediaより) です。
キャリア形成の道は一つではない
年功序列・終身雇用が一般的だった一昔前であれば、自分のキャリアを意図的に積んでいくことが当たり前に考えられていましたが、環境の変化の激しい現代においては、自らの意思のみを押し通すことがかなり困難になっています。環境の変化などを考慮せず、1つの仕事や職業を選びとることだけにこだわってしまうと、それ以外の可能性を捨ててしまうことにもなりかねません。キャリアについて希望を持つことはよいことですが、こだわりすぎないことも大切です。
また、この「計画された偶発性理論」では、予期していない偶発的な出来事をただ待っているだけではなく、自ら積極的に行動したり、周囲の出来事に注意深く感心を払うことで「偶然」を「意図的・計画的」にステップアップの機会へと変えていくべきだという考えでもあります。
過去に経験したことが、その時はそんな意識がなくても、のちにあの時の経験が役に立ったという感覚は、多くの方が体験しているのではないでしょうか。
さまざまな経験を活かして成功する人の5つの行動特性
そして、クランボルツ教授らは、偶然・偶発的出来事を意図的・計画的なステップアップにできる人の行動特性を以下の5つにまとめました。
- 好奇心 : たえず新しい学習の機会を模索し続けること
- 持続性 : 失敗に屈せず、努力し続けること
- 楽観性 : 新しい機会は必ず実現する、可能になるとポジティブに考えること
- 柔軟性 : こだわりを捨て、信念、概念、態度、行動を変えること
- 冒険心 : 結果が不確実でも、リスクを取って行動を起こすこと
(その幸運は偶然ではないんです!/ジョン・D・クランボルツ、A.S.レヴィンより引用)
どれも出来そうで出来ないこと、でもきっと凄く大切なことなんだ、と改めて感じています。
転職についも、具体的でないにせよ、自分の中で「こういう仕事がしたい」「こんなキャリアが理想」「将来○○みたいな暮らし方をしたい」という方向性を定めておくことが大切です。方向性が定まっていると、いつもは読み流してしまう新聞やネット記事が目に留まりやすくなったり、そういうイベントなどに出向くことがふえてきたりするものです。
すべての経験がキャリア形成につながる
思い返してみると、「あれは必然的な偶然だったな」という「出会い」や「出来事」がありませんか?そういう「出会い」や「出来事」を増やしていくことが、あなたのキャリアを幅広いものにしてくれます。
そして、その「出会い」や「出来事」から何を学ぶことができるか、という視点もキャリア形成において大切なポイントです。成功事例だけがよいのではなく、良くない出来事や失敗体験も、自己を成長させるための必然だったのかもしれませんね。
関連コラム) よりよいキャリア形成にも繋がる 「ネガティブな経験」を意味づけする力
まとめ
いかがでしたでしょうか。
私自身の経験を振り返ってみると、転職前の会社での勤務・転職経験も、転勤により中国・四国エリアの各地で暮らした経験も、自らの選択だけでなく、環境が生み出した選択もふくめてすべての経験が今の仕事をしているうえで欠かせない経験だったと思います。また、「仕事と暮らしのコラム」で「計画的偶発性理論」についてお伝えをしている自分自身を振り返ってみても、あのときにキャリア理論を学んでいてよかったな、とも感じています。
中国・四国UIターンセンターでさまざまなセミナーや相談会を開催したり、ときには行政機関の転職相談窓口を担当させていただいたりしていますが、それらの機会に転職や移住の相談にいらっしゃる方や、このコラムをご覧の方も、ちょっとした偶然から出会えているのかもしれません。
「あのとき、中島さんに相談したのが一つのキーポイントだった」とか思い出していただけるよう、これからも求職者の皆さまと向かい合ってまいります。
必然の偶然で、皆さまに出会えることを楽しみにしています。