こんにちは。

クリエアナブキ 中国・四国UIターンセンターの後藤 彰久です。

本日は、「コロナ禍における転職活動」についてお話します。

新卒採用・中途採用の現状

まずは、中途採用に大きな影響を及ぼす新卒採用の状況について見ていきます。

厚生労働省と文部科学省が5月18日にまとめた2021年卒の大学生就職率調査(4/1現在)によりますと、大学生の就職内定率は96%となり過去最高であった前年度に比べて2.0ポイント低下しました。

1997年に調査を開始して以来、リーマンショック後の2010年卒(3.9ポイント低下)に次ぐ過去2番目の下落幅を記録しました。

私は、このリーマンショック後のことを鮮明に覚えております。新卒採用以上に中途採用市場は大きな打撃を受け、製造業を中心に求人がほとんど無くなってしまいました。

それでは、2021年以降の中途採用の状況はどうなっているのでしょうか。

転職エージェントを対象とした日経HRの調査によりますと、2021年中途採用の求人件数は「増える」との回答が5割となる一方で、選考基準が「厳しくなる」との回答が約7割を占めました。

「コロナ禍で企業のコスト意識が高まったとともに、先行きの不安から即戦力を求める傾向が続く」と、多くの転職エージェントは予想しているようです。

コロナ禍における転職市場のこれから

次に、転職市場を個別に見ていきましょう。

増加傾向と推測される求人

  • IT、Web、ネットワークエンジニア
  • 電気、電子系エンジニア
  • 企画、マーケティング、経営幹部、営業

企画・マーケティングの求人増加理由は、企業が既存事業だけではなく、新分野にチャレンジしたいという意向が強くなってきているからだと考えられます。

減少傾向と推測される求人

  • サービス業
  • 金融業
  • 事務系、管理部門

金融業は利益低下に伴う採用の抑制、事務・管理関連求人は、アウトソーシング事業の促進によるコストダウンが考えられます。

オンライン面接の増加

オンライン面接の導入が進み、有給休暇の取得や移動が不要となる場合も多くなってきました。現職の方を中心に採用面接を受けやすくなった一方で、企業の雰囲気等を知る機会が減少して不安に感じる求職者も増加しています。

職場の雰囲気を知る対策として、2次面接は対面を希望する、内定後に職場見学をお願いするなどの工夫が必要になってきそうです。

東京一極化集中に変化

東京を中心とした首都圏を希望する求職者が減少しているのとともに、関西圏も若干減少傾向にあります。反対に、テレワークの普及によって地方希望者は全国的に増加傾向です。

まとめ

以上見てきましたとおり、求人に関しては、業種・職種により採用状況が大きく異なっています。ご自身の希望される業界・職種に対しての情報取集能力が今まで以上に大きく求められます。

特に減少傾向の求人については採用基準がアップしているため、合格へのハードルが大幅に高くなっており、ご自身がご希望される業界・職種の採用ニーズがどうなっているのか見極めることがとても大切になります。

もしもニーズが低ければ、しばらくは転職の時期を待つ勇気を持つことが大事です。

転職を検討されている方は今まで以上に準備・情報収集に時間をかけていただき、戦略的な転職活動を実行することが必要です。