
私は常日頃、特定技能や技能実習で働く外国人材の生活就業支援をしており、外国人材を雇用している会社の担当者とお会いする機会が多くあります。
技能実習や特定技能などいわゆる“現場”で働く外国人を担当している方がそろって口にするのが外国人材とのコミュニケーションの難しさについてです。外国人材を多数雇用している会社では、通訳担当者を配置していたり、外国人材の中に日本語が上手なリーダー的な役割を果たす人が出てきて、その人に日本人社員との橋渡し役を任せていることもあります。
しかし、ほとんどの会社は、日常生活や業務指示などでもっとスムーズに意思疎通を図りたいという課題を感じつつ、コストの問題もあり、特に対策を講じないまま、なんとなくやり過ごしていることが多いようです。

確かに外国人材に日本語力を上げるよう頑張ってもらうことは大切です。たとえ数年後に母国に帰る予定だったとしても、日本語が話せると母国の日系企業で就職しやすいなどをモチベーションに日本語力を高めてほしいところですが、なかなかそうはいかないようです。
そこで、外国人材に日本語力を上げてもらうよりもずっと簡単な方法として、日本人から歩み寄ってみてはいかがでしょうか。それは、日本人が外国人の理解しやすい「やさしい日本語」を使って話すことです。「やさしい日本語」は、だいたい小学校2~3年生で習うくらいのレベルのことばです。
今日は、「やさしい日本語」を使うための一番基本の心得をお伝えします。
・はっきり言う
・さいごまで言う
・みじかく言う
この3つを守れば、ある程度、日本語が得意でない外国人にも理解してもらえます。
はっきり言う
はっきり伝える。あいまいな言い方はしない。また発音も明瞭に。
さいごまで言う
文末まではっきり言う。言いよどみをしない。
「~したいんですが、、、」など文章を完結させず、相手が察して答えるのを待つというのは日本人同士でしか通じません。
みじかく言う
接続詞を多用して、一文が長くなるのは避けます。
その他にもカタカナ語や敬語、擬音語・擬態語を使わないなど注意すべき点はありますが、まずは、「長い日本語をはさみでチョキチョキ切って、わかりやすくする」、これを常に心がけてみてください。

このやさしい日本語は、元々震災を契機に日本語が十分理解できない外国人に必要な情報が伝わらないことがないようにすることを目的に広がってきましたが、今やそれだけには留まりません。
インバウンドがますます拡大している中で、日本では観光地に行っても英語が通じないと言われることが多くあります。日本人の英語力が諸外国の中でもかなり低いレベルというのは大きな課題ではありますが、日本に来る人は、日本が好きで来ています。簡単なあいさつ程度の日本語を知っている人も多いので、日本人と簡単な日本語で話ができたほうがうれしいかもしれません。
また、対外国人以外にも年齢の離れた上司と部下の関係など世代間コミュニケーションが必要なケースにも「やさしい日本語」の基本を意識することで、うまくコミュニケーションがとれるようになったという例もあります。
「やさしい日本語」は様々な場面で非常に役に立つコミュニケーションツールです。
ぜひ「やさしい日本語」のちょっとしたコツを身につけていただけたらと思います。
当社では、日本人従業員向けのやさしい日本語講座を行っています。また、外国人の生活・就業サポートや日本語教育・ビジネスマナー研修の実施など外国人雇用に関するお困りごとに対応しております。こちらまでご相談ください。
営業時間:平日9:00~18:00
クリエアナブキ 海外人材紹介担当
行政書士。『入門・やさしい日本語』認定講師 外国人の日本語教育に携わるなど外国人支援をライフワークと捉え取り組んでいる。 【主な資格】 日本語教師養成講座(文化庁420時間対応)修了 キャリアコンサルタント・産業カウンセラー・ファイナンシャルプランナー