公開日 2017/11/29
更新日 2017/11/29

「天職」に出会うということ

目次

こんにちは。キャリアコンサルタントの田中 道博です。

今日は「天職」をテーマにしたいと思います。

皆さまは、人が「天職」に出会う可能性がどの程度か予測がつきますか。もちろん、統計などはないでしょう。自らの職業人生に照らして考えてみてください。

そもそも「天職」とはなにものか?

私は、「天職」が「外」に存在することはないと考えています。

漠然と、「いつか天職が見つかる」と職探しをしていても、おおよそそれは見つからないでしょう。
一方、与えられた役割を、どんな小さなことでも一生懸命それに取り組むと、やがてそれが「天職」になる。こういうことは少なくありません。

先日、知人にこんな話を聴きました。

その知人は、小学校を卒業するときに全国表彰を受けたそうです。理由は、朝学校へ行くと毎日自主的に掃除をしていたから。
なぜ自主的に掃除をしていたの?とたずねると、「学校の決まりでは、毎日昼休みのあとが掃除時間だったので、翌日朝には前日午後の授業を経て黒板が汚れていることが気になったから」とのことでした。誰かに何かを言われて掃除をしていたわけでもなく、もちろん誰かがその姿を見てくれているなどとも思いもしなかったそうです。
しかし、その方の行いを先生がずっと見ていて、ぜひ表彰をと推薦してくださったのだそうです。

その方は、コツコツと日々努力することで人生がつくられているという実感を信じ、大人になった今でも仕事において日々努力することを体現されています。

すなわち、仕事現場でも同じようなことが起きているのではないでしょうか。

自分にしかできないこと。
自分だからできること。
自分が本当にやりたいこと。
個性を活かして日々を積み重ねていくことで構築されるもの。

すなわち、それが「天職」です。

キャリアにおいて「天職」を考える

キャリア構築理論を提唱しているマーク・L・サビカス博士はこのような言葉を残しています。

幸せへの道は、仕事を使って、より自分自身の統合性を増していくことです。仕事を使って、自分が何者かをマスターすることです。
過去の歴史をふりかえると、仕事が人を使ってきました。それも続くのでしょう。しかし、より大切なのは、『ありたい自分である』ために仕事を選び、仕事を使うということです。

すなわち、仕事は幸せになるための道具だと言うのです。そして幸せへの道は「自分が何者かをマスターすること」と言っています。

振り返って、職場で起こっていることを考えてみましょう。

何かの仕事をなすときに、私たちは「上司の命令に従う」ということを教わってきたかもしれません。その中には、「やりたくない仕事を我慢する」というニュアンスも含まれます。先ほどの小学校の例を引用すると「昼休みの清掃をいやいやする。」という子供はいるでしょう。

しかし、その状態では「天職」に昇華されることがないのはおわかりでしょう。プラスアルファの行動、しかも日々の積み重ねによってようやく「天職」へと発展します。

そこで大切なのは、「仕事をする理由」です。

「上司から命じられたから」「会社の方針だから」と仕事をすることが間違っているわけではありません。しかし、「自分の人生を意味あるものにするために仕事をする」「人生の幸せのために目の前の仕事を全力で遂行する」、このような意識でいる方が日々を楽しむことができますし、成長のスピードも速いのです。そしてやがてそれが「天職」へと通じます。

先ほどの例でいえば、「上司の命令や会社の方針への意味づけ」が必要だということです。「我慢」ではないのです。

サビカス博士の言葉を借りると、「仕事に使われる人」と「仕事を使う人」の違いが「天職」に就くことができるかどうかを左右すると言えるでしょう。

転職で「天職」に近づくために何が必要か

転職の支援をしている私としては、「天職」に近づくために職業選択の時点で次のような視点を持っていただきたいと思い、支援しています。

・何のために働くのか
・仕事を通じて何を実現したいのか
・なぜこの会社なのか
・なぜこの仕事なのか
・どうありたいのか

このように、自分の内面に向き合い職業選択をすることで、仕事へ姿勢・心構えが定まります。決意と覚悟ができるといってもいいでしょう。それが「天職」への近道とも言えます。

「天職」とは、どこまでも自分の「内」にあるものなのです。

また、「天職」は職業人生が終わっても、その価値が褪せることはありません。

人生100年の時代と言われます。退職後もまだまだ人生は続きます。
「仕事を人生に使う」感覚で過ごした人は、その成長過程・経験を人生に統合することが容易です。リタイア後も自分らしさを人生に反映することができます。一方、「仕事に使われた人」は仕事を失ったときに残るものが見出せないかもしれません。「退職イコールキャリアの断絶」になってしまいます。

私は、意味ある仕事は、意味ある人生を構築すると思います。リタイア後の人生も含め自らの人生の意味・人生の価値を明確にしておくことが、幸せの基盤なのです。

まとめ

さて、冒頭の問いかけ。
「天職に出会う可能性」についてですが、もうお分かりかと思います。

「天職」を「外」の問題として捉える人が「天職」に巡り合える可能性は、限りなくゼロに近いでしょう。「天職」を「内」にあるものとして、仕事の意味を求め、日々を有意義に過ごす意識のある人が「天職」に巡り合える可能性は100%です。

今日は「天職」をテーマとして考えてみました。いかがでしたでしょうか。
ぜひ皆さまが「天職」に巡り合われることを願っています。

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この記事を書いた人

田中 道博

コラム執筆

キャリアコンサルタントとしての活動に加え、社会保険労務士としての立場からも働く人をサポート。最近は、キャリアコンサルタント育成にも力を注いでいる。 【主な資格】 国家資格キャリアコンサルタント 1級キャリアコンサルティング技能士(国家資格) JCDA認定 CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー) 社会保険労務士