PowerPoint のスライド ショーでスライドが切り替わるときに適用する効果を「画面切り替え効果」といい、[フェード] でなじむように切り替えたり、[プッシュ] や [ワイプ] などで次のスライドが入りこんでくるようにしたりできます。

画面切り替え効果の [変形] は、2 枚のスライドに配置されている「同じものだ」と認識できるオブジェクト (図形、イラストなど) のサイズが大きくなるように見せたり、オブジェクトが移動しているように見せたりするときに使えます。

アニメーション効果の [軌跡] を使わなくても、2 枚のスライドでオブジェクトの Before / After を表すことができます。

たとえば下図のスライド 2 に [変形] を設定すると、スライド 1 からスライド 2 に切り替わるときに円の図形が少しずつ大きくなるように見せることができます。

しかし、2 枚のスライドのオブジェクトの形が異なるときは、同じようにスライド 2 に [適用] を設定しても、少しずつ大きくならずにいったんスライド 1 のオブジェクトが消えてスライド 2 のオブジェクトが表示されます。

形の異なるオブジェクトが少しずつ大きくなるように、円が消えずに星になっていくようにするには、2 つのオブジェクトに「!!」のついた同じ名前を設定します。

こうすることで、形の異なる 2 つのオブジェクトをなめらかに変形させることができます。


図形や図などのオブジェクトのサイズや位置を動かしながら少しずつ変えていくときには、アニメーションの軌跡でもよいし、画面切り替え効果の [変形] でも可能です。やりたいことができるのならどちらを使ってもよいでしょう。

「!!」は覚えておくとよいですよ。

アニメーションの軌跡は Before / After がわかりにくいけれどスライド 1 枚で完結できるというメリットがあり、[変形] は Before / After がわかりやすいけれど 1 つの動きに対してスライドが 2 枚必要であり、おのずと全体のスライド枚数が増えてしまってファイル サイズが大きくなる傾向にあります。

わたしは、全体のスライド枚数やスライド内のオブジェクトの数によってこの 2 つを使い分けたり組み合わせたりしています。

石田 かのこ