最近、外資系企業の求人案件が増えてきていることや、英語のできる人が増えていることから、外資系企業への転職についての関心が高まっています。一方で、外資系企業は、ドラスティックなリストラをするので、外資系企業には、転職したくないという人も多くいます。そこで、外資系企業で働くこととは、どういうことか、考えてみたいと思います。
ビジネスのグローバル化傾向が加速する中で、日本企業の海外進出の流れがある一方で、海外企業の日本進出が最近、活発になっています。外資系企業といっても、単独進出、日本企業買収、日本企業との合弁会社設立、日本企業への資本出資による経営参加等、様々な形態で日本に基盤を構築しています。
その介入度によって、外資系企業の特徴とされる企業風土にも温度差があります。又、外資といっても、米国系、欧州系によって、又、各企業独自の文化により、違いはありますが、一般的には、実態として、次のような特徴があると思います。

- 個人の仕事の範囲、役割、責任が、明確に規定されており、毎年、見直しが行われる。社内公用語は英語。海外出張はあるが、海外出向/海外勤務の可能性はほとんどない。

- トップダウンで進められケースもあるが、意見を出して議論することは歓迎。会議では意見を出し合って、議論するケースが多く、論理的に議論できる人、プレゼンテーション能力のある人は評価される。

- 評価については、原則、評価者との面談により、個別の評価項目について、毎年、目標と実績について話し合い合意する。

- 当年度の実績評価により、翌年度の年俸と個人目標が設定され、評価者との話し合いで合意する。基本的には、成果主義がベースで、めりはりのある制度になっているため、昇給がある一方で降格もある。処遇は、性、学歴、年齢には基本的に左右されない。

- 事業の再構築により、人員整理が行われることはある。(日本企業でも最近は、リストラが一般的になりつつあり、外資系企業の特徴とは必ずしも言えない。)

- 企業によって異なるが、40〜50歳くらいまでは、転職者の受け入れを考えている企業が多い。但し、マネジャー職は、30代後半から40代半ばくらいまでが、主流のため、マネジャー職でない案件では、厳しいケースがある。

- 20代であれば、育成しようという企業があり、語学力が高く、国際ビジネスを遂行できる資質と、学歴・職歴のバックグランドからポテンシャルを評価されれば、スキル・経験はあまり問わないケースがある。逆に、スキル、経験がマッチングしているが、英語力が求めるレベルに達していない場合、英語の基礎力があり、英語力を高めていく意欲があれば、採用するケースは多い。
30代以上は、即戦力として、年齢が高くなるほど、英語力はもちろんのことスキル、経験のマッチング度の要求は高くなる。 
- 新卒者は募集せず、即戦力の中途採用のみの企業が多い。大半が、特定の人材紹介会社に依存している。
英語が出来るということだけでは、外資系企業では通用しません。国際ビジネスに携わる人材には幅広い資質が求められます。担当職種に必要な知識、スキル、経験はもちろんですが、物の見方、考え方、文化、価値観、メンタリティの違い等を理解した上で、論理的に議論できるコミュニケーション能力と、協力/信頼関係を構築して、ビジネスを推進していく行動力が求められます。日本企業で、国際ビジネスに携わる人材にも同じことが言えると思います。
外資系企業でキャリアを積むことは、異文化を受け入れることで、新たな自分自身の能力を開花させ、人間性の幅や視野を広げることになるのではないかと思います。
